ゴルフボールいろいろ

市場ではスピン系ゴルフボールでさえ飛距離をアピールするのが主流。でもこれは実際の性能じゃなくて「キャッチコピー」の話。さて実際に、この飛距離ってどらくらい違うものだろうか?ヘッドスピードが異なると結果も違ってくるんだろうか?という実験に参加した時の様子を少し・・・。

週刊ゴルフダイジェストの企画にアマチュア代表として参加


代表って聞こえはいいけど、早い話が「手っ取り早く都合のつく人」ってことで私になっただけ(笑)。最初はプロだけの予定だったところ、別件で進んでいた案件があった中、急遽「今日来れませんか?」となった。

ボールの打ち比べに興味があったし、「7番アイアン1本だけ」ってことだったので、てっきりスピン量とかのデータ取りかな〜?と思ったら雑誌を開いてびっくり。飛距離比べの企画ページの取材だった。

週刊ゴルフダイジェストのボール特集
2014年8月18日発売(9月2日号)・週刊ゴルフダイジェストより

7番アイアンで打ち比べた意味


特集の小見出しに「プロとHC12のアマが、あえて7Iで飛距離を計測」とあるが、私の試打結果で各ボールの飛距離差が出過ぎて急遽「データ取り」から飛距離中心の内容に変更になったような感じがする(笑)。

ご一緒した堀越プロの「芯を喰いやすい7Iの方が比較しやすい」は、打ってみて改めてそう感じた。各ボールのデータはもとより、打感(打音)がこんなにも違うというのは、自身の大きな利益にもなった。

でもアイアンで試打するんだから、やっぱり雑誌にはスピン量も掲載して欲しかったなぁ〜。もしくは参考に値しない内容だったのか(笑)。

週刊ゴルフダイジェストに取材出演
2014年8月18日発売(9月2日号)・週刊ゴルフダイジェストより
試打してる様子
取材風景(堀越プロが試打している時の様子

打ち比べ検証(1)−プロと私の数少ない共通項


プロとの飛距離差は平均で約25Y(7I使用)。ドライバーのヘッドスピードが10も違うプロとは、打音はもちろん打感の感じ方も異なる。興味深かったのは、7番アイアンで飛距離のデータ比較をした場合、必ずしもディスタンス系に軍配が上がらなかったという事実。

両者どちらが打っても良く飛んだのは次の2種類。だた、ドライバーで試したらどうなるかは分からないので、あくまでアイアンでの結果。

キャロウェイ X2 HOT+
打感はソフトで廉価ディスタンスボール。ソフトなのに弾くような直進性が感じられる不思議なボール。表現が正しくないかもしれないが、なんだかフライヤーしているような感覚。硬いグリーンでは少し不安が残るかも。

スリクソン Z-STAR
打感は超がつくほどソフト。グリーン周りでの激スピンというイメージだけど、アイアンで飛んだのはそのスピンの恩恵なんだろうか。ちなみにXVの方は少し控えめな飛距離データしか出なかった。

打ち比べ検証(2)−プロとの結果が極端に分かれたボール


プロのように芯喰い率が高くないので、あくまで今回の結果でという断りをもとに抜粋してみると、これもまた興味深い結果があった。

KIRA JET 50
オシャレ系のブランドが発売したハードヒッター向けのディスタンス系廉価ボール。プロの場合これが最も飛ばなかった。でも私の場合、これが3番目に飛んでしまった。蛍光レッドというボール色がこの差を生んだかもしれないが、ハードヒッター向けとしながらも非力な人向けなのかも。

ナイキ RZNBLACK(レジンブラック)
これは硬くて重くて全く打てなかった。ただ、プロが打つと凄い音とともに打ち上げ角度も高くて、完全に性能が発揮されてた。まさにこれがプロ仕様のボールなのかぁ〜って感じ。実はこれが最も沢山打ったボール。だってなかなか「芯喰った!」ってショットにならなくて・・・。

細かい結果やデータは週刊ゴルフダイジェスト誌面でどうぞ


週刊ゴルフダイジェスト

この取材で得たデータは、ゴルフダイジェスト社のものなので、差し支えない範囲の裏話的に記事にした。詳しくを知りたい場合は、週刊ゴルフダイジェスト9月2日号(8月18日発売)を参照されたし。

本誌189ページに「あなたにぴったりのボールを探そう」という見出しで全11ページの保存版企画として特集されております。

主要ボールを全部打てるなんて、毎年この企画に呼ばれたいほどの貴重な体験をさせて頂いた。ギャラリーが多かったけど、本当に疲れる企画だったので緊張してる暇もございませんでした(笑)。

関連記事(前編もどうぞ)ゴルフボールの選び方−主要メーカー34種類のゴルフボールを試打して分かったこと


後日談−ドライバーでも試してみた


取材では、スカイトラックという今最も話題の測定器を使ったが、ホームレンジでは有名なGC2を使って、今度はドライバーで試してみた。

ドライバーでボール確認中

取材時ほどのボールは揃わなかったけど、チップゴルフ工房さんの協力を得て主要ボールを次から次へとガンガン打ってみた。

いきなり結論だけど飛距離的なイチオシは、テーラーメイドのツアープリファードXで決まり。スリクソン Z-STAR XVも悪くなかった。でも適正スピン量(2500回転前後)を出すのがどれだけ難しいかを今さら痛感。

ディスタンス系ボールもスピン系ボールも、ドライバーの打ち方ひとつで大きくスピン量が違ってくるので、飛距離を伸ばしたいならまずスピン量を少なくする方法に集中して取り組むべきだと感じた。

ドライバー測定結果の最高値

ちなみにここのレンジボールは、えげつなくスピンがかからない。レンジボールの最高計測値がコレ(笑)。キャリーで230Y超えでスピン量も適正なので軽く250Y〜260Yくらい逝ってるということになる。

試しにPWでも試しみたら、スピン量が3000回転にも満たず通常より20Yも飛んだ。まさにフライヤー状態。コースで試してみようかな(笑)。