MIURA CB-1008

これぞ軟鉄鍛造と思える分厚い打感とそのやさしさが評判。三浦技研CB-1008で理想のアイアンを組み上げてもらった。長さ、ライ角、ロフト角に至るまでを詳細に指定。指定の内容は、現状の生産ラインで出来うるギリギリの範囲だったとか。


全番手ほぼ同じ長さで15Y刻みのアイアンが欲しい


いち早くワンレングスアイアンの研究に乗り出していたチップゴルフ工房。私が通う練習場内にあるもんだから、日々「こんなアイアンが欲しい」なんて相談していた。

これまでも何度か試作品が作られて、組み上がる度に練習場で試打もした。実験的に2レングス仕様にしてコースに持ち出して試したこともあった。

(関連記事)
“ザ・インペリアルCCラウンド記−2レングスアイアンを試す”
(2016年5月5日投稿)

アイアンのピッチ

そして今回の結論に至ったのが、長さが4分の1インチずつ違い、ロフト角は番手ごとに5度刻み。これに加えて、シャフトやヘッドの調整で距離幅を出すという設計。

自称ショートピッチレングスという仕様。

私の場合で言うと、キャリーで100Yから15Y刻みで160Yまでという想定。また、全番手をほぼ同じようなポスチャーで使えるというイメージ。

三浦技研CB-1008フェース

そして完成したのがこのアイアン5本セット(6番〜PW)。

本当は5番も欲しかったんだけど、技術的なこととスペックが整わず断念。それ以上の距離はユーティリティを入れることにした。


やさしいゴルフへのこだわりが詰まったスペック


重量調整やロフト角など、ここまでの指定を受けてくれるのは三浦技研しかない。ということで、ヘッドは三浦技研のCB-1008をチョイス。かっこいい!

・背がないので短めがいい。
・だけど15Y刻みにしたい。
・ゴルフをやさしくしたい

世界最軽量ゼロス7

これらの要望にフィットしたのが、世界最軽量スチールのゼロス7を調整と工夫を加えながら組み込んでいくという技術。フレックスはR2を使っているが、短く番手ずらしを巧みに使いながら組むのでこれくらい柔らかくないと、ということらしい。

三浦技研の名器CB-1008

ヘッド:三浦技研 CB-1008
シャフト:日本シャフト N.S.PRO ZELOS 7(R2)

6番 36.50/30度
7番 36.25/35度
8番 36.00/40度
9番 35.75/45度
PW 35.50/50度

バランスを計ると全部Cバランス。フレックスといい、仕様だけで考えるとありえないかもしれないけれど、まあ振ってみたら分かるこのやさしい安定感。


弾道データを取りながらの最終調整


経験と計算のもとに組み上がったアイアンセットだけど、最終的には詳細に弾道データを取りながら普通にスイングして15Y刻みになるよう最終調整。

室屋コーチでアイアンのデータ取り

使うのは私だけど、念のために室屋コーチにも試打計測に協力してもらった。

結果、最終的に落ち着いたのはこんな感じ。

PW 95Y
9番 110Y
8番 125Y
7番 140Y
6番 155Y

距離はいずれも平均キャリーでのもの。慣れてくればもう少しずつ距離が伸びるかな?という感覚。また、それぞれ下の番手の距離まで落としたスイングもすぐできた。

三浦技研CB-1008構えた感じ

技術的に、これより距離を出したい時のスイングというのがまだ上手にできないが、短く構えて低く出すことで、プラス5〜10Yくらいもいけそう。

やはり、スペックがやさしいとコントロールしやすい!

頑張って振るのではなく、例えるなら準備運動もそこそこに朝イチからフツーに振ってそれなりの結果を出せるとでも言おうか。

(関連記事)
“自分にとって最もやさしくゴルフができるスペックとは何だろう”
(2017年3月9日投稿)


何番で何ヤードではなく、何ヤードのクラブという考え方


このアイアンセットでは、何番だから何ヤードという一般的な考え方や、他人との比較はもはや関係ない。番手刻印を距離の刻印に変えて欲しかったほど。

心配なのは、90Y打ちたい場面でキャディさんがちゃんとPWを渡してくれるか?ということだろうか(笑)。「飛ばないので」とか言っておけばいいか・・・。

さてこれからウェッジの再考と、これ以上の距離やドライバーへのわがままを相談して最終的なクラブセッティング完成までたどりつきたい。

(関連リンク)
“ドライバーの短尺化を受けて短いアイアン考察!三浦技研CB-1008”
(チップゴルフ|池袋のゴルフ工房ブログ)