41インチの超短尺ドライバーを試打

今回試打したのは41インチのドライバーです。もはやフェアウェイウッドを通し越してユーティリティにも近い感覚です。ヘッドの大きさを加味すると、ボールまでがかなり近く感じて違和感すらあります。安心感と不安感も少し混ざるような妙な感覚です。


まるでPGAツアー選手のようなシルエット


41インチドライバーを構えたところ

私より身長のある知人に構えてもらいました。やや短く感じますが、個人的な理想としてはこれに近い角度で構えたいものです。ちなみに本人の身長は180センチ弱。

190cm近くあるPGAツアーの選手のドライバーも短めが多いので、ちょうど良い感じにすら見えます。もう少し低い位置から撮影した方が良かったかな。

私自身は身長が低くて、腕が長いので憧れの角度です。

私が同じようなシルエットを作るには、39インチくらいでないとだめです。

「どうして身長別の道具がないのか?」

というゴルフを始めた当初の疑問を思い出してしまいました。今度、シークレットシューズでも履いて打ってみましょうかね。打てるのかなぁ(笑)。


41インチで用意されたドライバーのスペック


KAMUI(カムイ)TP-09D

ヘッドはカムイのTP−09Dで、ロフト角は14度です。工房に聞くと、「余っていたシャフトとヘッドで作ってみた!」という代物なのですが、これだけ短いと適正打ち出し角を作るのにロフト角が必要ですから、ロフト角重視でチョイスしたそうです。

シャフトは、チップゴルフの短尺専用シャフトです。これは43インチ前後に適正のある専用シャフトですので、41インチとなるとこれですら少し硬めに感じます。

バランスは脅威の「B1」です!

もはやバランスは打ち手が気にするというより、作り手が基準にするものだと思っていますので、Cバランスと聞いても驚くことはなくなりましたが、さすがにB1と知ったら笑えました(笑)。試打してる時は、「少し軽め?」程度にしか感じませんでした。


一般的なクラブとの長さを比較


ドライバーの長さ比較

ちょうど最新のEPICがあったので、並べて置いてみました。10cm以上短いのがよく分かってもらえると思います。構えた時にどんな感じになるかは、男性のこぶし1個分強くらいですので、こぶしを1個分、少し余裕を持って握れば体感できますよ。

ドライバーとクリークの長さ比較

こちらは同クラブの5Wと並べてみました。まだドライバーの方が少し短いです。こうして地面に置くと短さが伝わりにくいですが、比較対象を置くとよく分かります。

7Wと同じくらいの長さ!

ということになるでしょうか。ショートウッド感覚で扱えるドライバーということになるので、やさしいのは打たずとも分かりますが、問題は飛距離が出るのか?です。

バランスを気にする人も多いですが、シャフトが柔らかいと重く感じたり、また重いものを振らされているようなスイングになることを考えると、振ってみてナンボです。


41インチドライバーの試打データ


インドア練習場のGDRというシミュレーターで計測しました。ヘッドスピードとバックスピン量は時々怪しいことのあるマシンですが、最初の3球でなかなかの数値が。

41ドライバーの飛距離データ

普段と変わらない飛距離が出ましたが、感覚としては、「少し飛ばないかな?」というのが正直な感想です。数字的にはほぼ同じくらい飛んでるんですが、構えてワッグルした際に、「飛ばないかも?」と思ってしまい、かなり頑張ったスイングになるからです。

頑張って、動いて、力を伝えなければならない!

ラクかどうか?を考えると、長くてバランスのあるクラブで、ヘッドの重さを利用しながらボールに当てるだけの方がラクです。「行先はボールに聞いてくれ!」みたいなことになるかもしれませんが、ここ一発の魅力は長い方がありそうです。

バカ飛びはしないけど、平均飛距離は期待できそう!

こういう感想に落ち着くでしょうか。

でも、短くて軽くて自由自在に使えるので、そこが疲れます(笑)。


実用的か練習用か?


試打してみて気づいたのですが、素振り感覚で振れるんですね。ボールを前にしても同じように振れてしまう。だから、自分が「こうしたい!」と思った動きができる。

ゆえに、疲れるのだと思います。

疲れるのが良いのか?
ラクなのが良いのか?


難しい選択ですが、練習用として使うのなら前者でしょう。この短いドライバーでの動きが本来自分が「こうして打ちたい!」と考えている理想に近い動きですから。

冒頭の画像の知人が、

クラブを逆に握って振ってるみたい!

だと言ってました。よくある「早く振るための練習」に使う素振方法ですが、面白いことにこのクラブを振ると、多くの場合スイングが格好良く見えます。

スピード感溢れるスイングになるからでしょうね。

次に実用的か?と聞かれると、「少し練習してから。」となりそうです。恥ずかしながらここまで振り切るスイングを今までしてこなかったので、動けるか心配です(笑)。


自分に合った適正の長さは?


ここまでくると、身長が低くて手の長い自分が構えても、冒頭写真のようなシルエットになるまで短くしたらどうなるのか?という好奇心が沸いてきました。

短くして、例え飛距離が落ちなかったとしても、短ければ良いというものではなく、やはり個々に適正の長さというものが存在するようにも思いました。

平均飛距離が最も稼げるスペック!

その適正が間違っても45インチ前後でないのはもう分かっています。今年は、フジクラや本間ゴルフからも「短尺仕様のシャフト」の発売予定があるとか。

こうして選択肢が増えてくるのは、楽しみです!


(関連リンク)
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