
デシャンボーのワンレングスアイアンがヒントになった短尺アイアンですが、短い以外にも面白い工夫が詰まっています。初心者にはやさしさを、上級者には扱いやすさを、というコンセプトがあるわけですが、実際にどんなものかを説明してみます。
ショートピッチレングスアイアン

ショートピッチレングスアイアン。聞きなれない単語ですが、一般的な市販アイアンよりも各番手の長さの幅(ピッチ)が狭く作られているのでこう呼ばれています。
話題になったデシャンボー選手のワンレングスアイアンは、全番手が6番の長さに均一化されたものでした。でも、ショートアイアンも6番の長さというのは正直つらい。
そこで試行錯誤を繰り返し、
ショートアイアンを基準にした長さ調整。
が加わった、ワンレングスに近い短尺アイアンが完成しました。
ワンレングスほどではなくても、全番手同じように構えてスイングできるというメリットがありますが、難しい番手ほどやさしく打てるスペックでもあります。
※ショートピッチレングスアイアン
考案したチップゴルフ工房がとりあえずで名付ているものです。大手じゃないのでまったく浸透しないんですよねこれが(笑)。でも気に入ってます!
各番手の長さを比較してみた

こちらが市販品と「長さだけを比較した表」です。長い番手になるほど差が大きくなっています。6〜7番間だけピッチ幅が大きいのは、私の飛距離を考慮した関係です。
ロフト角は番手ごとに5度刻み。
これで15Y幅がでるように、試打と調整を繰り返しました。
6I 160Y
7I 145Y
8I 130Y
9I 115Y
PW 100Y
※各番手の飛距離(キャリー)です。
一般的なクラブと比較すると、7本で打ち分けていた距離を5本でカバーするようになりました。しかもやさしくなっているので再現性が向上し安定しました。
このアイアンセットのことを、自分の6番アイアンは市販の8番アイアンと同じ長さだと説明するのですが、長さだけの説明だと結構驚かれます。
短ければやさしいのか?
実は何がなんでも短い方が良い!ということではなさそうです。特にフルショットの場合は、身長や構え方によって短すぎるとつらくなる場合もあるようです。
人それぞれに適正の長さがある!
私のように身長が低いという劣等感や妬みがあると、市販品と同じ性能が出せる短尺クラブの存在は嬉しいばかりですが、どうも短ければ良いというものではないようで。
(チップゴルフ談)
可能性を求めて、「どこまで短くできるか?」という実験を繰り返していますが、短ければ良いというものではなく、プレーヤーに合った長さを提供したい。
とされています。
ただ、「短くて飛ばせるならその方が良いでしょ?」が基本として存在していて、現状よりは短いクラブを推奨しているとのことです。
短いだけじゃない短尺アイアンの工夫

・短くするとシャフトが硬くなる。
・長さを揃えると距離間隔が狭くなる。
これらを柔らかいシャフトと特注のロフト角よって補ってもらいましたが、ヘッド重量や組み方にも工夫があるようです。※そのあたりは私には説明できません。
「短かいだけじゃない!」
「ピッチ幅も狭い!」
この記事では、短いことだけの質問が多いことから、短いことだけが全てじゃないということを、簡単にまとめて説明させてもらいました。
「バランスは?」
という質問も多いのですが、「軽バランス」ということもひとつのメリットです。こちらは百聞は一見にしかずで試してみるとよく分かると思います。
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